津市芸濃町椋本の内科、糖尿病内科、消化器内科|赤塚クリニック

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インクレチン関連薬という新しい糖尿病治療薬を紹介します 【2011.8月】

院長より 
 
血糖値が上昇すると膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げます。ブドウ糖を口から摂った場合と、注射で静脈に投与した場合とでは、口から摂った時にインスリンがより多く分泌されます。これは食べ物が消化管に入ると分泌される消化管ホルモンがインスリン分泌を促す作用を持つためであり、この消化管ホルモンはインクレチンと呼ばれています。 
 
新しい薬は、インクレチンそのものを分解されにくい形に変えて注射するものと、インクレチンを分解する酵素を阻害する飲み薬があり、当院では注射ではビクトーザを飲み薬ではジャヌビアを採用しています。インクレチンは血糖値が高い時のみに作用する働きがあり、これらは画期的な薬と言えます。今でも多くの患者様に処方しているアマリールもいい薬ですが、アマリールには不必要な時にもインスリン分泌を促し低血糖を起こす心配があります。インクレチン関連薬は単独で使用した場合に低血糖が起こりにくい薬剤です。 
 
インクレチン関連薬は低血糖の他に副作用も比較的少ない薬剤です。糖尿病治療には食事・運動療法が重要であることに変わりはありませんが、大変使いやすい薬が現れたと言えます。