津市芸濃町椋本の内科、糖尿病内科、消化器内科|赤塚クリニック

酸化ストレスと健康(2016年5月)

 院長より 
 
ビッグバンにより宇宙が始まった際に各種元素が生まれ、特に酸素・窒素・ケイ素・鉄などが多く生成されました。25億年前よりシアノバクテリアによる光合成が始まり、20億年前より酸素濃度が上昇し、オゾン層が紫外線を遮蔽し、地上でも生存できるようになりました。14億年前にはミトコンドリアが作られ、酸素を使ってエネルギーを効率的に利用できるようになりました。 
また、酸素は活性酸素として、寿命を迎えた細胞を消去する際や細菌を消去する際などでも活躍しています。一方、活性酸素は細胞内外の不飽和脂肪酸・タンパク質・DNAに有害な作用を及ぼします。ヒトは活性酸素に対して抗酸化システムを備えていますが、活性酸素の生成や抗酸化システムによる酸化還元のバランスが崩れた状況を「酸化ストレス」と言います。関節リウマチ・肝炎・発がん・老化・アルツハイマー病・パーキンソン症候群・白内障は酸化ストレスが大きく影響しています。健康を維持するためには、酸化ストレスを低減するような生活を送ることが大切です。